新車購入時から装着していたエコタイヤYOKOHAMA Bluearth E50C 185/65R15 88Sが満4年を迎え、スリップラインにはまだ数ミリあるものの、そろそろひび割れが本当によくないだろうということで交換することになりました。
2022年4月以降タイヤ価格が順次上がっていくとのことですが、正直既に高いです。
ディーラーにて見積もりをもらったタイヤはダンロップですが交換手数料含めて7万円(値引きを入れて6万円)ということで、スポーツカーでもないのに、そのような値段を払うことは残念ながらできません。。。
エコタイヤの賞味期限が4年であることがわかったのですが、スタッドレスを買っても最大で3〰4年で交換なので、そこはエコタイヤもスタッドレスタイヤも寿命は同じようです。現在スタッドレスタイヤを持っていませんが、今後買うとしたら、3〰4年のサイクルでエコタイヤ(夏タイヤ)とスタッドレスタイヤ(冬タイヤ)を合わせて同時に交換しなければなりません。ざっくりタイヤ費用が2倍です。
雪国にいるわけではないのでスタッドレスタイヤを常時必要としているわけではなく、夏に履くのは性能的にも騒音的にも好ましくありません。そこで、ここ数年で出てきたオールシーズンタイヤへの交換を検討することにしました。
いろいろ検討した結果、2〰3年の交換を見据えてKUMHO SOLUS 4S HA32 185/65R15 88Hを選択しました。(迷ったのは、MICHELIN CROSSCLIMATE 2です。)
- オールシーズンタイヤとは
- 他のタイヤとの価格差
- (まず!)登録しておくと便利な設定
- いつ買うのが得か
- どこで買うのが得か
- タイヤ選びのポイント
- 交換手順・体験はどうだったか
- インプレッション
■オールシーズンタイヤとは
オールシーズンタイヤとは、夏の炎天下でも使えて冬の雪道でも走行できるタイヤです。夏と冬でタイヤを履き替える必要がありません。また、冬のスタッドレスタイヤほど、夏につかっても減りが早かったり劣化したりするようなことがないタイヤです。
いっぽうで、夏タイヤほどの走行性能(制動力)や雨天性能がなかったり燃費効果が低いですし、スタッドレスタイヤのようにアイスバーンでの駆動力・制動力があるわけではありません。
つまり、夏のエコタイヤと冬のスタッドレスタイヤの中間に位置するタイヤです。
ところで、アメリカでは"M+S"(=Mud(泥) & Snow(雪))マークの付いたタイヤは夏タイヤとして一般的です。 日本で売られているオールシーズンタイヤは"M+S"マークに加えてスノーフレークマークが付与されています。このマークがついているタイヤは、圧雪路や氷結路の走行も考えて設計・生産されているタイヤになります。もちろんスタッドレスタイヤのほうが氷結路走行の性能は高いのですが、たまに雪が降るという地域においては全く使えないタイヤではありません。
■オールシーズンタイヤの他のタイヤとの価格差
先日ディーラーでタイヤ交換が進められ、おすすめのタイヤ銘柄と費用を見積もってくれました。その内容とは…
ダンロップ エナセーブ RV505 185/65R15 88H | 13,918円/本 |
交換工賃 | 2,375円/本 |
バルブ代 | 125円/本 |
廃タイヤ料 | 250円/本 |
でした。4本合計で73,400円(税込み)、キャンペーン値引きで58,700円(税込み)…。15インチでこの値段は高すぎるのですが、SUVに乗っている方はお予算は大丈夫なのでしょうか?!
上のエナセーブの価格はディーラー価格であり、値引き額15,000円の工賃分を引き4本で割り、一本あたり2,500円位を引いた価格が本当のディーラー価格なのだろうと思います。
しかしだいたい11,500円/本(税込)だと考えても高いです。これに加えてスタッドレスタイヤも揃えたらいくらかかるだろうか…と思い、ネット上の他のタイヤ種別と比較してみた結果が下記の表です。いちおう住友ゴムのダンロップのタイヤで比較しています。
夏タイヤ(エコタイヤ) | スタッドレスタイヤ | オールシーズンタイヤ |
---|---|---|
エナセーブ RV505 | WINTER MAXX 03 | ALL SEASON MAXX AS1 |
185/65R15 88H | 185/65R15 88Q | 185/65R15 88H |
8,120円/本 | 12,875円/本 | 12,315円/本 |
ダンロップ/タイヤのみ(ホイールなし)/税込み |
というところで、夏タイヤと冬タイヤを合わせると1本2万円ほどになり、それならオールシーズンタイヤを履いたほうが予算もスペースも手間も用途もすべてにおいて都合がいいということがわかりました。
今回新車から履いていたエコタイヤの寿命が4年だとわかりました。もっと履き続けることもできたかもしれませんが、騙しだまし乗り続けてバースト事故につながるのは怖すぎます。その事故処理と手間のほうがお金がかかるでしょう。とはいえエコタイヤとスタッドレスタイヤの同時持ちで2〰4年に一回8万円の出費も押さえたいので、オールシーズンタイヤを買ったほうが非積雪地域においては財布にも環境にも優しい選択となります。
■(まず!)登録しておくと便利な設定
つぎにオールシーズンタイヤをいつ・どこで買うかという話になりますが、その前にしておくことがあります。
下記にお持ちの車両データと登録しておくと、商品検索時に車にあった商品でフィルターしてくれます。サイズ違い防止などにも役立つので、絶対に設定しておくのがオススメです。
■いつ買うのが得か
下記のグラフはダンロップオールシーズンタイヤALL SEASON MAXX AS1のkakaku.comの価格変動です。当然春先かと思っていたのですが、実際にはいつ買っても変わらないみたいです。
なお、2022年最後に価格が跳ね上がっているのは、コロナの影響および石油価格上昇につき、値上げが実施されたからです。
■どこで買うのが得か
これまでのメモでディーラーの価格は高いということは述べました。決して悪いわけではなくて、取り付けの品質やアフターサービスなど、細かな信頼は絶対的なところがあります。その価格だと考えてディーラーで交換する価値はあると思います。しかし先立つものがないので、他の手段を当たらなければなりません。
他の手段と言えば、オートバックスやイエローハットなどの車用品店やガソリンスタンドです。これらのところでもタイヤを買って取り付けることはできますが、どちらかというと事故などの飛込みか、接客サービスによる交換です。ただ大きな欠点があって、その時店頭にあるタイヤしか取り付けられないことです。発注ということもあると思いますが、このタイヤ!、というのが決まっていないといわれるがままの取り付けになってしまうでしょう。
というイメージをもっており車用品店やガソリンスタンドのことはあまり調べていないのですが、さらに他の選択肢となるとタイヤネット通販です。
タイヤネット通販で心配なのは、取り付けについてです。通販でタイヤを購入して自宅に運ばれてもスペースを取りますし、ガソリンスタンドやディーラーに持ち込むのは嫌がられそうですし面倒です。
それについては心配無用です。通販サイトで独自の取り付けサービスがあり、自動車整備工場にタイヤを直送して、その工場でつけてもらえるように前金で手配してくれます。タイヤを買うとともに同じサイト上で予約をして、当日行くだけになります。
バルブ代と廃タイヤ料を現地で支払わなければならないケースが大半ですが、Tirehoodのようにコミコミで手配できる安心のショップもあります。
タイヤネット通販は大まかに次の3つだと思い、表にまとめました。
通販手段 | 楽天 | Amazon | Tirehood |
---|---|---|---|
取り付け | 楽天Carタイヤ交換による契約店 | Amazonサービスチケットによる契約店 | Tirehoodサービスチケットによる契約店・オートバックス |
バルブ・廃タイヤ代 | △ 契約店での支払い | △ 契約店での支払い | ◎ コミコミ。取り付け時の支払いがなく明瞭会計 |
備考 | ○ 契約店数が少ない? | △ タイヤの発送元・品質を信じれるか? | ○ オートバックスでも取り付けできるが割高。 |
今回は楽天での通販を選びました。理由は、①実店舗のある楽天ショップに在庫があったこと、②商品価格が一番安かったこと、③地域の契約店でバルブ・廃タイヤ料が比較的安そうなことが分かったこと、です。
■タイヤ選びのポイント
タイヤネット通販で気を付けなければならないのは、タイヤの製造年月日です。
タイヤは生鮮食品と同じです。
放っておくとゴムが劣化し、使用できる期間が減少していきます。特にスタッドレスタイヤはゴムが硬化していき、本来の性能が発揮できなくなるとも言われています。ネット通販で激安のタイヤが売っていることがあるのですが、この大半は売れ残りの在庫を安く買いたたいたもののようです。Amazonでは「3年前に製造されたタイヤが送られてきた」というコメントも見うけられました。
タイヤのネット通販で古いタイヤを売られないようにするポイントは2点あります。それは、
- 評価が高く、メジャーな通販店舗で買うこと
- 発表日が比較的最近の銘柄のタイヤを選ぶこと
です。
メジャーな通販店ではタイヤの流通が盛んなので、どんどん新しいタイヤに入れ替わっていきます。売れているお店=古いタイヤの在庫なし、と考えることができます。評価が高ければ、尚良いでしょう。また、強制的に古いタイヤを掴まされないようにする手段として、発表されたばかりのタイヤを購入することです。たとえば1年前に発表されたタイヤであれば2年以上前の在庫は存在しないので、どんなに古くても前年のタイヤを入手できます。
今回選んだタイヤ銘柄は1年前発表の新製品ですので、どんなに安く売っていても少なくとも前年生産のタイヤです。この点の心配はまったくなく、実際に来たタイヤも6カ月前に製造された新しいタイヤでした。
今回KUMHO SOLUS 4S HA32 185/65R15 88Hを選んだのですが、1年前発売開始の新モデルであることのほかに、値段が格安であることが理由です。いわゆるアジアンタイヤです。
正確には韓国のタイヤメーカーKUMHOタイヤになりますが、オールシーズンタイヤ一本あたり7,600円(税込)です。オールシーズンタイヤがダンロップのエコタイヤよりも安く手に入ってしまいます。 もちろん新品における性能が日本メーカーのものに比べて低いだろうという懸念はありますが、スタッドレスもオールシーズンタイヤもせいぜい3〰4年で買い替えが発生するとなれば、安いタイヤを少し短い期間で履き替えていくのもアリだと思いました。
フリードはスポーツカーでなく普段も安全運転に徹していますし、雪道を常に走るわけでもないので、一般的なタイヤ性能が確保されていれば十分と判断したのが理由です。また、新モデルですので、その性能が他メーカーに追従できているのではないかと考えたこともあります。
■交換手順・体験はどうだったか
はじめに、かかった費用は下記のとおりです。安く交換できたと思っています。
KUMHO SOLUS 4S HA32 185/65R15 88H 4本 | 30,400円 |
楽天Carタイヤ交換チケット (4本分) | 8,360円 |
バルブ・廃タイヤ料 (4本分) | 2400円 |
合計 (4本分・税込) | 41,160円 |
---|
具体的な手順ですが、まず楽天Carのサイトで近所に取り付け店があるかどうかを確認します。
次に楽天市場で車種とオールシーズンタイヤでフィルターします。そのあと発売日順に並べるなどして、比較的新し目で希望の値段にマッチしたタイヤを選び、出店ショップも確認しながらカートに入れます(まだ買わない!)
このときのタイヤのページに楽天Carタイヤ交換チケットを買うリンクがあると思うので、そちらもカートに入れます。タイヤとチケットがそろったら購入手続きに進み、支払いを済ませます。
支払いを済ませると注文番号などが確定するので、すぐに楽天Carのサイトで注文番号を入力して取り付け店への予約日を指定します。特に難しいことはなく、ガイドに書いてある通りにすれば問題なくできます。取り付け日が希望店舗により確認されたら連絡が来ますので、タイヤショップから取り付け店にタイヤが発送され、自身は当日取り付け店に行くだけになります。
当日取り付け店に行って取り付けを依頼し、だいたい40分後に完了。今回はバルブ代(250円/本)とタイヤ料(350円/本)を支払って完了となりました。取り付け店のエンジニアも非常に親切・丁寧で、朝一番の予約枠だったにもかかわらずスタンバイしてくれていました。楽天経由でのタイヤ交換もよくあるようで、とてもスムーズに交換が進みました。
■インプレッション
フリードに取り付けたところ…すごくかっこいい。このフリードは前期型ですが、後期型のクロスターであればオールシーズンタイヤのゴツゴツ感がより一層マッチしていそうです!
いちおうですが、オールシーズンタイヤとしてM+Sマークのほかに、スノーピークマークもついていました。
また、製造年月日も3621と示されており、21年の36週目(36/4=ほぼ9月)ということで比較的新しいタイヤが来ました。
タイヤを変えた当日に走った感想は、、、
- (オールシーズンタイヤで当たり前の)ロードノイズが若干する
- (オールシーズンタイヤで当たり前の)ゴツゴツした振動がする
- もしかするとモーター走行率が低下しているかも(オールシーズンタイヤの転がり抵抗が高いのかも?)
というもの。いずれもオールシーズンタイヤでごく普通に想定される程度で、気にしていた安いタイヤだからどうこうはあるものではありませんでした。もちろん急制動の性能や使用できる期間が短いなどの不都合はあるかと思いますが、それは織り込み済なのでこれから見ていこうと思います。(3カ月後レビュー: タイヤの角が取れたのか自分が慣れたのか、ゴツゴツ振動はなくなりました。また燃費も変わっていないようです。)
強いて言えば、、、
- "ENGINEERED IN KOREA"や"KUMHO"というラベリング。"Designed by Apple in California"のパクりなのか流行りなのでしょうが、こういうのはありがちなダサい要因の一つです。結局"MADE IN CHINA"なのに、それをなぜか言いたくないという本音が見えてきます。
- また、"KUMHO"はメーカー名(錦湖)であって"TOYO"や"YOKOHAMA"などと同じですが、住友ゴムの"DUNLOP"のようなブランド名のほうが個人的には好きです。ですので、"SOLUS"の一言でバーンと済ませたほうがデザインセンスがあっていいなぁと思います。
- これはそういうものかもしれませんが、スリップラインのインジケーターが少し心もとない…です。
最後にKUMHO製のオールシーズンタイヤですが、もともと欧州向けのタイヤであり寒冷地の韓国で仕上げられたタイヤです。韓国製だから…などと先入観で言うよりも、むしろ信頼したいと思っています。安いのにしっかり使えれば、最高なタイヤです。かつての"MADE IN JAPAN"がそうであったと思います。そういった期待を込めて、来期の冬シーズンは雪道での走行を(安全に)試してみたいと思います。