SyntaxHighlighter

2016/08/12

Synology NAS DS416jの導入

過去のデータを自作サーバで保存していたが、自作サーバのメンテナンスをしている時間がなくなってきたため、NASを導入することにした。今回はSynologyのNAS DS416jを選択したので、そのメモを記す。

NASといえば、QNAP, Synology, droboの三強!最近ここにASUSTORがハイスペックCPUを売りに殴り込みを仕掛けてきた状態。NASのトレンドはASUSTORのようにIntel ATOMを使った、x86系高性能NAS。メディアのトランスコードもできるため、DLNAでネット共有するのに最適。SSHで中のLinuxにもログインできるため、しかもx86ベースであり、ほぼ自作PCといっても過言ではない。ただ、今回NASに求めたい要素は下記の通りであり、静音性を考慮して高性能NASの導入は控えることにした。
  1. 余ったHDDを使った大容量化のための4ベイ
  2. 異なるサイズのHDDを使った大容量化施策
  3. 静音性
ホットスワップの可否もNAS選びの重要な要素だが、自分しかアクセスしないとすれば、いったん電源を切ることに何も不便はない。

さて4ベイと静音性を伴ったNASは各社から出ているが、問題は大容量化。RAID5にして各HDDの容量を加算することはできるが、実はここに各社の違いがあった。詳しくは下記の機能とシミュレータを比較してほしい:
DroboとSynologyはRAIDベースの独自拡張によって、異なる容量のHDDを組み合わせて大容量化を実現している。一方、QNAPとASUSTORについてはRAIDそのものであり、小さい容量のHDDに合わせて大きな容量のHDDも縮小されてしまうようだ。同じサイズのHDDでないと容量が小さくなるなどはナンセンスで、だとすればバッファローなどのHDD固定NASを買えば良いとなってしまう。QNAPについてはシミュレータも見当たらない。今回は余剰HDDを組み合わせて大きな容量を獲得したいことからDroboとSynologyの2択になった。さらに価格面から、結果としてSynologyを選択することにした。

では、Synologyのどのモデルにするか。ここでは4ベイが必須であることと、高性能CPU及びホットスワップが不要であることから、価格帯を鑑みてDS416jを選んだ。DS416jのスペックを簡単に紹介すると、
  • CPU: デュアルコアCPU (Marvell Armada 388 88F6828 1.3GHz) + ハードウェア暗号化エンジン
  • プロトコル: FTP、SMB2、AFP、NFS、WebDAV
  • アプリケーション: DLNA, DTCP-IP, クラウドバックアップなど
アプリケーションについては、DiskStation Manager(DSM)で提供されるアプリマーケットからオンラインインストールが可能。自作サーバのようなコマンドライン管理は不要で、もはやスマホと同じ要領でアプリの選択ができる。それではさっそく、開封の儀を紹介していきたい。

シンプルな梱包で配達される。ずっしりとした重みがある。
開梱した状態。丁寧に傷がつかないようなケアがされている。ネジの多さにびっくり。
背面には二つのFANが見える。大きいFANが一つというモデルもあるかもしれないが、二つあることで耐故障性が増している。信頼性の高さがうかがえる。
裏ぶたは手で開けることができる。
裏ぶたを開けたら、外フレームを取り外す。外フレームは取り付けにくく、さらに時々ビビリ音を発生していた。今どきの設計を考えると、正直安モデルの手抜きのように思えた。ただホットスワップと同様に、常に使うわけではないので、取り付け難さについては問題にならない。ビビリ音を防止するような施策を希望したい(鉄でなくてやわらかめのプラスチックのほうがいい気がした)。
HDDはホルダーを引き出して固定する。
ホルダーに固定した状態。2インチディスクは底部に4つのネジが必要。3.5インチディスクはさらに横に4つのネジが必要。ドライバーでキッチリと固定できる一方で、3.5インチディスクはその振動が本体全体に伝わってビビリ音や周辺への騒音に繋がっている。できればラバーなどで簡易に支えるような形での設置できるとよかった。ここはきっちりと固定するプロ仕様と考えるべきか。
ケースを閉じた状態。電源を入れると、LEDで本体の状態とディスクへのアクセスがわかるようになっている。
DSMにログインした状態。ブラウザ越しに、あたかもデスクトップ環境が構築できているのはすごい!操作もスムーズで、違和感なし。現在は150GB+300GB+1TB+1TBのHDDx4をSHRで利用し、1.3TBの容量が使用可能。
ディスクの障害が発生したらgmailにメールが届いたり、ソフトウェアのアップデートは自動で行われる。また停電時のシャットダウンから自動的に回復する機能もあり。さらに、Amazon S3などへのバックアップも可能。DLNAサーバアプリをインストール(無料)することで、リビングの大画面テレビで過去の写真を閲覧可能。もはや至れりつくせりの環境が手に入った。SynologyのNAS、おススメの一台となった

ちなみに、HDDを4台も必要としない場合にはDS216jというHDD2台構成もある。対応するRAIDのタイプは違えどSHRには対応しており、DSMによって実現可能なアプリケーション機能は同じと思われる。つまりDS216jのような2ベイタイプは手持ちのHDDがなくこれから新規にHDDを購入して組む場合に最適で、手軽に大容量バックアップを手に入れられるNASだと言える。
そのほか、DLNAを使ったメディアサーバには、ハードウェアトランスコードを搭載したDS216play/DS416playもある。

0 件のコメント:

コメントを投稿