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2016/05/04

2016年上期読書まとめ

少し早いが、2016年上期に読んだ本をまとめることにした。といっても5冊ではあるが、だいたい読む本のジャンルも定まってきており、また書いてあるコンテンツも似通ってきた。良い意味で知識と思考が成熟してきているかのように感じている。その一方で、この熟れた状態から自ら脱却する必要があるとも感じており、それを思案するため20年前に買った本を再び読んでみたりした。



  • 『競争優位の終焉』 リタ・マグレイス 著
  • 長きに渡って語られてきたポーターの競争戦略に一石を投じる本。ただし内容としては競争戦略に反駁しているわけではなく、その先を論じている。つまり、頑張って構築した競争優位性は一時的なものであって、常に変化していかなければならないと論じられている。そのための手法が述べられている。
  • 初版 2014年


  • [新版]ブルー・オーシャン戦略』 W・チャン・キムほか 著
  • いかに事業を成功に向かわせるか、それにはブルーオーシャンへの船出が必要だ。言わずと知れたベストセラー。記載内容も過去事例を用いてフレームワーク化されており、とても分かりやすいし、利用していきやすい。内容的にはゼロ・トゥ・ワンにも通じている内容であったが、新版で注目したいのが、第11章!旧版を見て誤解が生じていた箇所を著者がわかりやすく進路変更してくれている。具体的にはレッドオーシャンに向かってしまっている思考を具体化・パターン化し、対象者に警鐘を鳴らしている。
  • 初版 2005年 (新版 2015年)


  • 『シンギュラリティ大学が教える飛躍する方法』 サリム・イスマイルほか 著
  • まず初めに原題は「Exponential Organizations: Why new organizations are ten times better, faster, and cheaper than yours (and what to do about it)」であることを意識すると本の内容が見えてくる。従業員すらもオンデマンド(Crowd)化された現代において、仲間や顧客をビジョンでどのように引き付け、爆発的に成長させていくのか。それに関する秘訣と、現代の企業の分析・例証が述べられている。
  • 初版 2015年


  • 『スノーピーク「好きなことだけ! 」を仕事にする経営』 山井太 著
  • 一見して独善的に捉えられかねない経営指針をズバッと明快に述べ、またそこに起因する深い思慮・思いを知ることができる、気持ちの良い経営本。なぜスノーピーク製品が日本、そして、世界中で受け入れられ、差異化された魅力を発揮していけるのか。すべてはこの本に詰まっている。スノーピークを知らない人でも、必ず一つの製品を(高くとも)手にしてみたいと思うのではないか。そしてハマってしまうのではないだろうか…(ちなみに私はスノーピーク製品を使い始めて20年近い)
  • 初版 2014年


  • 『六韜・三略の兵法』 守屋洋 著
  • 太公望の教えを伝えている六韜および三略の二つを解説して下さっている貴重な書。世の中で「柔よく剛を制す」「虎の巻」という耳慣れた言葉があるが、それらはこの六韜・三略に由来する。太公望が歴代国王に真言した内容であって、大企業経営トップは必読しておく必要がある。学生の頃に購入して読んだものの、ほとんど内容を楽しむことができなかった。今再び読んだところ、その思考についてはとても理解できた。それを実践する機会があったりその立場になることがあったりするならば、もう一度読み返してみたい。
  • 初版 1994年 (絶版)

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